2016/08/29

「旭川 DESIGN WEEK」 すばらしい人











































「旭川 DESIGN WEEK2016」 では国内外のデザイナーに参加を呼びかけていて、結果的に街の交流人口を増やすことに成功しています。
デザインの最先端で活躍するデザイナーが1年に一度、ここで顔を合わすのを楽しみに出掛けてくるのだそうです。そしてその場に私たちも立ち会え気軽に話せることは、なんという贅沢でしょう。


























深澤直人さん。
今年、カンディハウス社から「KAMUY」を発表、手ざわり・脚ざわり・腰ざわりのよい、時間に耐えるすばらしい椅子でした。

深澤デザインとしては、「無印良品」のCDプレーヤーや、「パナソニック」のバスタブや、「au」の市松模様の携帯が好きですが、最も好きなのは著書 「デザインの輪郭」 です。デザインという言葉を設計に置き換えて繰り返し読んでいますが、形の背景となるその思想にうなずくことしきりです。
日本デザイン界のトップランナーで、現在「グッドデザイン賞」の選考委員長をされていますが、気さくにお話していただけました。

今年の秋には、金沢21美で
「工芸とデザインの境目」という展覧会を監修されるそうです。

https://www.kanazawa21.jp/data_list.php?g=17&d=1736















































川上元美さん。
代表作の「BRITZ」というフォールディングチェアでは、その座り心地だけでなく折たたんだときの美しさにとても感激したものです。
川上さんには以前、金沢の東山で設計した加賀棒茶の「茶房一笑」を見ていただいたことがあり、約20年ぶりの再会でした。





















会場には海外のデザイナーも多く、カンディハウス社「TEN」を発表したM・シュナイダーさんはドイツからの参加。
「TEN」シーズは木と樹脂を組み合わせた家具で、重さのある自然素材(道産タモ)と軽い感じの工業素材の対比が、旭川らしい現代の家具という印象です。
























パリを拠点に活躍する田根剛さん、会期中に開かれた講演会では敷地に対する深い考察にもとづく設計のアプローチが独特でした。父上のご出身が能登だそうで、金沢にもご縁があると知りました。














































織田憲嗣さん(右端)は世界的な椅子研究家です。特に北欧家具に造詣が深く、あのハンス・ウェグナーとも親交が深かった方です。

私は大阪の修行時代に先生と会ったことがあり、「椅子が好きで少しずつ集めているんだ、」と伺い好きな椅子の話をした思い出があります。先生はその後も研究のための収集を続け、今ではその数1,000脚を超え、「織田コレクション」として旭川で保管・展示されています。






富山石川からも家具関係の方がビジネスとマーケティングに参加されました。
昼の見学会に対して夜は毎晩パーティーが用意され、交流の場がとてもうまくデザインされ機能していたことに関心しました。